HONMEMO

読書備忘録です。

明治波濤歌/山田風太郎

明治の実在の人物が、錦絵から飛び出したかのように、縦横に活躍する大活劇6編。それぞれの人物の実際のエピソードを踏まえながらも大胆な空想をめぐらせて、楽しい作品だ。川路利良がフランスの列車内で脱糞してそれを窓から投げ出したというのは、司馬遼太郎の「翔ぶが如く」にも出てきたので、実際のエピソードなのだろうけれど、この物語の中に挿し込まれると実際のことなのかどうなのかわからなくなる。虚実の境がぼわ〜んとしていてとても面白い。ストーリーも、本格推理仕立てあり、人情ものあり、コミカルなものありとバラエティに富んでいる。
出演者(登場人物というより、出演者って感じなんだな)の一部をメモしておくと、次のとおり。

 ちょいと関連で→三谷幸喜書き下ろし404 Not Found 見たい!


手元のものは、河出文庫版 品切れor絶版のようだ。
400円+450円@BO