HONMEMO

読書備忘録です。

エイジ/重松清

 健康優良児ならぬ「精神優良児」なんて言われる中学2年生のエイジ。すぐ前に座っていた同級生タカやんが通り魔として捕まった。
 通り魔になる、キレるってほんの紙一重なのではないか。

 ぼくはタカやんじゃないし、タカやんもぼくじゃないけど、ぼくは、タカやんとの違いじゃなくて、あいつと同じなんだと噛みしめることで、タカやんにはならないんじゃないか。そんな気がする。

って、ホント精神優良児だわ。家庭や友人(ちょっと不良なツカちゃんとか)、好きになる女の子(相沢さん)なんかも含めて、いい人たちの物語で、良い子のための夏休み推薦図書みたいでもあるけどな。
 昔々の山本周五郎賞受賞。受賞にふさわしい雰囲気を持つ作品だなと思う。

エイジ (新潮文庫)

エイジ (新潮文庫)