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HONMEMO

読書備忘録です。

経済学の犯罪/佐伯啓思

 グローバル金融資本主義批判の書。

  • "今日のグローバル世界の構造的な矛盾をもたらしているものは、…発展段階と文化や社会構造が異なった多様な国々が、まったく同一の画一化された世界に投げ込まれて競争にさらされているという点にある。" すなわち、"各国の社会構造、文化、経済システムの多様性を認め、それぞれの国がその国の国内事情に配慮した政策運営を採用できる余地を増やすこと"(グローバル経済のレベルを落とすこと)が必要である。
  • 日本は、成長主義のオブセッションから、自らを解き放ち、成長主義、効率主義、能力主義という市場主義の価値からの転換をはかり、「善い社会」を構想することが必要。そこでは「ナショナル・アイデンティティ」が問われ、本当の意味での「ナショナリズム(国民的結束)」が試される。それは、文化、生活、歴史に根ざした日本の価値を取り戻すことだ。

 本書のキモは、以上のような結論、提言より、それに至る分析、批評にあるのだが、ここでは省略。

経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ (講談社現代新書)

経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ (講談社現代新書)