太平洋戦争開戦後、日米間で、それぞれ相手国に暮らす人々を交換する船が仕立てられた。第一次交換船で帰国した1500人ほどの中に、来栖三郎、野村吉三郎ら外交官のほかに、ビジネスマン・研究者、学生などが乗船しており、鶴見俊輔もその中にいた。
本書は、帰国までの鶴見俊輔の経験を加藤典洋と黒川創が聞き出す鼎談と、黒川による日米交換船の詳細についての調査記録等からなる。
鶴見俊輔に大きな影響を与えたのは、交換船がロレンソ・マルケスでグリップスホルム号から浅間丸に変わると、同じ乗客の日本人1500人が、がらりと変わってしまう―「日本人は社会体制が変われば中身も変わってしまう」―という体験だった。
朝日のゼロ年代の50冊にあった本。
交換船 - Wikipedia
- 作者: 鶴見俊輔,加藤典洋,黒川創
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/03/29
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (29件) を見る