藤原伊織だから、つまらないはずはない。でも結局「テロリストのパラソル」が一番インパクトがあったと思ってしまうのは、本書が「テロリスト」より一般に面白い(優れた)作品であるのかどうかということよりむしろ、私自身の嗜好の変化によるのかもしれない。善玉はあり得ないほどカッコよく、悪玉はなさけなくという造形が、エンターテインメントのツボを押さえていて面白いとも言えるし、そこが陳腐だとも言える気がする。
- 作者: 藤原伊織
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/12
- メディア: 文庫
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