HONMEMO

読書備忘録です。

贖罪/イアン・マキューアン

都心のメガ書店のPOPに惹かれて読みました。まだ1月ですけれど、今年読んだ本のベスト3に入ることは間違いなさそうです。
第二次大戦前のイギリスの上・中流社会がゆったりと描かれる中で、主人公の少女ブライオニーが軽はずみに嘘をつくことで幕を閉じる第一部、その嘘の結果として、主人公の姉セシーリアとの間を引き裂かれ、刑務所から前線へと送られたロビーのドイツ軍空爆下、命からがらの退却を描く第2部、そして主人公は看護婦となり、どうしたら罪を償えるのかと悩む第3部、そしてエピローグ……。その構成の妙で、余韻の広がり、深さに、小説を読むことの醍醐味を改めて感じます。
豊崎由美による絶賛の書評を見つけました。

贖罪〈上〉 (新潮文庫)

贖罪〈上〉 (新潮文庫)