源氏物語をはじめとする古典についての教養、知識がちりばめられて、もの凄く贅沢なサービス精神満点の本だと思うけれど、小説としての面白さと言う点ではどうかなというところもある。
古典の中でも源氏ってどうもわたしゃ読めないんだよなぁ。
解説は鹿島茂。一回読んだだけでは分らんそうな。そうかもしれない。
主人公安佐子の父の師が和泉という国史学の教授という設定になっているのだが、この和泉のモデルは、平泉澄だ。いま、立花隆の「天皇と東大」をボチボチ読んでいるのだけれど、同書で東大国史学科で陸軍等に大きな影響力をもった平泉のことを知ったばかりだったので、なんだか不思議な気分。
- 作者: 丸谷才一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/15
- メディア: 文庫
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