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読書備忘録です。

東大のディープな日本史/相澤理

 東大の日本史の入試問題を材料にして、日本史を語る本。東大の入試問題を茶化すか、揚げ足をとるかする本だろうと思っていたら、ほぼ絶賛というスタンスに立っていて、ちょっとびっくりしたが、実際、取り上げられる入試問題は、それぞれの時代の社会や政治のありようの本質を理解しているかどうかを問うものになっていて、著者のわかりやすい解説とあいまって、短時間でざっくり日本史の復習ができたなという満足感がある。
 へえと思ったネタとしては、

  • 一揆とは抵抗運動のことでは必ずしもなく、もともとは共同体、コミュニティのことである。
  • 信長の安土城の天守の下に清涼殿を模した天皇の御殿がある造りとなっており、「天皇を従える信長」という演出をしようとしていた。

歴史が面白くなる 東大のディープな日本史

歴史が面白くなる 東大のディープな日本史