社会科学のオルタナティブというにはお気軽にすぎるのでは?
カバーを漫画にする意図はいずこにありや?
- 作者: 井手英策,宇野重規,坂井豊貴,松沢裕作
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2017/09/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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社会科学のオルタナティブというにはお気軽にすぎるのでは?
カバーを漫画にする意図はいずこにありや?
勉強とは、保守的に生きてきた環境、コード(ノリ)を脱し(ノリが悪くなる)、新たな環境(ノリ)へ引っ越すこと。
環境のノリから自由になるための思考ツールとして、
-ツッコミ=アイロニー〜根拠を疑って真理を目指す
-ボケ=ユーモア〜見方を多様化する
がある。
など。
まさに勉強の哲学なのだが、若者にとってキャッチーな言葉で書かれているところが人気なのだろう。
行動経済学の本は、何冊か読んでいるが、知っていることを繰り返し読んでも面白い。(すぐ忘れるからではある)
人間、意識していないとバイアスのかかった判断をしてしまう。その結果が個人の損得にとどまるときはよいけれど、政策判断などに影響が及ぶ場合は重大だ。マスコミなど本来冷静にバイアスにとらわれない情報を提供すべきだが、今は国民視点とか言って、バイアスのかかった判断を煽り、拡大させているか、無知でいることを奨励しているように思われてならない。
リスクバイアス/損失回避バイアス
デフォルト選択バイアス
などなど
日本の金融資産は、老後のための貯蓄が主であるが、今後高齢化が進み、貯蓄を取り崩す人が増えてくる(家計貯蓄率がマイナスになる)と、財政赤字の吸収が困難になる。
高齢者の金融知識についての自信過剰、リスク回避志向
反競争的教育を受けた人達は、利他性が低く、協力に否定的で、互恵的ではないが、やられたらやり返すという価値観を持つ傾向が高い。
選挙の合理的無知(一方で「集計の奇跡」もありうるのだが)と中位投票者定理から、合理的無知の人たちが、特定の心地よい主張に動かされたバイアスをもつと、そのバイアスが結果に反映される。
現在バイアス→まとめ支給の問題
日本はトップ1%の所得は1270万円、トップ10%は580万円。格差拡大といってもアメリカの大金持ちとはイメージが違う。
競争社会の歩き方 - 自分の「強み」を見つけるには (中公新書)
個人、一番病、桶
日本人は何を捨ててきたのか: 思想家・鶴見俊輔の肉声 (ちくま学芸文庫)