HONMEMO

読書備忘録です。

星野道夫メモリアルプロジェクト@Miraikan

 池澤夏樹の講演、山口智子による朗読、ボブ・サムによるストーリー・テリングという三部構成。
 池澤夏樹の講演では、星野の早すぎる死とその後の氏の業績、自然観などの大いなる広がりを、キリストの死と教義のその後の広がりになぞらえるところなど、私には違和感なく受け入れられ、また、池澤が星野に心から共感していたんだなということがよく分ってジンときた。
 山口智子の朗読は、終始キャンドルの小さな光の中で行われ、有名女優でありながら(最近あまり見ない気もするけれど)その顔、姿がほとんど見えないというところが、かえって流石だなと思わせた。朗読の文章はほとんど(すべて?)「旅をする木」から。
 ボブ・サムは、声がすごくいい。ゆったりと語るので、英語ながら私でもよく分る・・・と思ったのだけれど、最初の神話語りは、思い返すと何話してたっけ?という感じ、あれま。彼の音頭で黙祷も捧げた。星野トーテムポールも間違いなく成功するだろう。
 池澤夏樹も言及していたけれど、「一粒の麦もし死なずんば・・・」。