HONMEMO

読書備忘録です。

八月の砲声/バーバラ・タックマン

 第一次世界大戦勃発直前から、当初のドイツ軍の西部戦線での破竹の勢いを食い止めたマルヌの会戦まで(日本軍部にも大きな影響を与えたという東部戦線のタンネンベルクの戦いも含む。)を描くピュリッツァー賞受賞の「戦記」。
 今から見ると情報伝達手段が限られていたことが大きな制約となっていることがわかるが、将軍たちの個性が極めて重要な要素となっていることが興味深い。

八月の砲声 上 (ちくま学芸文庫)

八月の砲声 上 (ちくま学芸文庫)

近代秀歌/永田和宏

 著者は、細胞生物学者であり、歌人・朝日歌壇の撰者。近代の短歌のうち「日本人なら、せめてこれくらいの歌は知っていて欲しいというぎりぎりの百首」の鑑賞。岩波新書第1号は茂吉の「万葉秀歌」だそうだが、本書は、同様ロングセラーとなる名著だと思う。「現代秀歌」も楽しみ(生きている人も多いと大変ではないかとおもうけれど)。
 私のような素人は歌集そのものを楽しむのは難しい。このようなすぐれた鑑賞はありがたい。

近代秀歌 (岩波新書)

近代秀歌 (岩波新書)