・トランプ、ブレグジットは、自由貿易から保護貿易への回帰、民主主義の失地回復を体現するもの。(新)自由主義(サッチャー、レーガン)もそれからの転換も英米により主導。
アングロサクソンの絶対的核家族に内在的に備わっている個人主義的で不平等に寛容なイデオロギーが行き着くところまで行ったために、新自由主義は転落しようとしている(ロシアの共同体的家族が共産主義を産み、崩壊したように)。
これからは、自由貿易か保護貿易かではなく、極端な保護主義かリーズナブルで賢い保護主義か、が問題となる。
・民主主義にはエスノセントリックな(自民族中心主義的な)側面がある。左翼が国際主義的、普遍主義的価値観に囚われる故に、右派が民主主義の失地回復を図って国民政党となる一方で、左派は、文化的差別を排するあまり実際には国際的寡頭制(グローバル金融資本による支配)を代表することになる。
・黒人エリートはアファーマティブアクションの受益者として民主党と深く繋がるが、マジョリティたる黒人中下層の利益は保護貿易にあるので、大部分の黒人は民主党により経済的に疎外されている。民主党が人種差別反対に固執することは、経済政策の(保護貿易への)転換という自己変革をしないことの口実となっており、実質的にはアンチ黒人になっている。黒人が民主党に投票するのは非合理的行動。
・日本は核武装すべき。核の傘は幻想。使用する場合のリスクが極大であるために、核兵器は自国防衛にしか使えないから。
・老人支配の強い日本は、コロナ禍において、高齢者の健康を守るために若者、現役世代を犠牲にしている。高齢者死亡率より出生率が重要。
・直系家族(長子相続)である日本は、家族で子育てができなくなると少子化が進行。出生率をあげる努力をするとともに、無秩序をある程度容認して移民を受け入れるべき。
・移民について、同化主義と多文化主義(=移民隔離政策)があるが、同化を急がない寛容な同化主義をとるべき。また、非熟練労働者のみを増やすことは、社会階層の分断を強化することになるためよくない。
・人口学の観点から、中国の未来は悲観的。日本は、軍事、イデオロギー的に毅然とした態度を取るとともに、経済的には協力すべき。