思いの外まとも(失礼)な本だった。
映画などを早送り、スキップして見る人が増えている。その要因には、定額配信サービスの普及がある。
SNSによる共感強制が、セリフですべてを説明するような「わかりやすい」作品の増加につながっている。
こういう見方をするのはおかしいなどというつもりはさらさらない。
しかし、製作側が結局はそのようなニーズに対応せざるを得なくなって、「わかりやすい」作品ばかりが作られる方向になるのはかなわない。
失敗したくない人のネタバレ消費(タイパ)とか、好きなものを貶されたくない人とか、SNSに生きざるを得ない世の中を生きるのもたいへんだ。