HONMEMO

読書備忘録です。

おいしいごはんが食べられますように/高瀬隼子

芥川賞受賞作は15年位前まで結構読んでいたが、久し振りに。読む本がなくなってかみさんの本棚から。

頭痛持ち、ストレス耐性がないことから残業をせず、仕事を任せられない芦川さん、その仕事をカバーし、我慢する人とできる人でやらないと仕事は回らないから仕方ないとイライラしながら考える押尾さん。芦川さんは、周りにおもねり、手作りケーキなど差し入れたりすることでいい人と見られている・・・。押尾さんは二谷に芦川さんに意地悪をしようともちかける。周りに隠して芦川さんと付き合う二谷は、食事はカップ麺でよいのだが、芦川さんが手作り料理を薦めるのをうとましく感じている。そして意地の悪い事件が起こる。

やや類型的な感じもするがいやーな女に描かれる芦川さんと対照的な押尾さん、それでも何で芦川?というところが不思議な二谷。半径100m、職場という狭い世界の人間関係をきめ細かく描く。