個人、一番病、桶
日本人は何を捨ててきたのか: 思想家・鶴見俊輔の肉声 (ちくま学芸文庫)
- 作者: 鶴見俊輔,関川夏央
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/10/07
- メディア: 文庫
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個人、一番病、桶
日本人は何を捨ててきたのか: 思想家・鶴見俊輔の肉声 (ちくま学芸文庫)
繊細な、あまりに繊細な。
世のなかをなんのへちまと思へどもぶらりとしてはくらされもせず (なるほどの一休禅師)
神道にも"流派?"があり、権力との関係で消長がある。
(情動的)共感に基づく行動でなく、理性により、行動することが重要。
特に道徳的問題や公共政策の判断が共感によって行われると、そのスポットライト効果によって、歪んだ決定がなされることになりがちである。
誤読、批判の予防線を張る議論が多くて読みにくいが、論旨には"共感"する。
白人貧困層(ヒルビリー)の実相を自らの体験として描いて、アメリカ社会の分断がいかに深いものかが、痛いほどによくわかる。
この層をターゲットとしたキャンペーンがトランプ大統領を生んだと言われるが、トランプの政策は一見彼らのウケを狙うように見えるも、決して彼らのためになるものではない。彼らが親しみを感じているであろう大統領であるだけに、彼らは一層酷く騙されるのではないか。
ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち