プロローグ「心ときめくミームたちを求めて」は、日本人の教養の現状を憂い、教養の持つ力、面白さ(教養そのものではなくて)を伝えていきたいという著者の力強い宣言だ。
およそお上品とは言い難く、時に過激に攻撃的だったり、決めつけ的なところのあったりする文体*1に辟易するところもあるけれど、氏の教養の幅には感心するし、新しい視点を提示されてなるほどと思うところも多い。特に、Ⅳ章の平和・人権・民主主義に述べられているところに、いろいろと考えさせられるところがあった。
解説は宮崎哲弥。
- 作者: 山形浩生
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2007/04
- メディア: 文庫
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*1:中にセンチなものが混ざっていて驚いたりもするが